風力発電

風力発電2) 風は気まぐれ

 

 プロゴルフ選手権のテレビ放送で、ときおり選手やキャディが芝生を手でちぎり、空中に放り投げて風の 強さや方向を見ている人がいるが、これは全く意味をなさないナンセンスな動作です。

 

あまりにも風の性質を全く知らないプロゴルファーだと言える。まず地上からの高さの違いにより風速は変わるし、風向が変わる。それも常に変わる。地上と空中ではまるっきり風向が違うということも珍しくはない。

 

 風の変わった性質はいろいろあります。1番目として風向ですが、風見鶏式の風向計を見れば分かる

とおり、風が吹いている時は常に同じ向きではなくかなり変動しています。極端に言えば1分間で60

回程度は風向が変わります。

2番目として、風は息をします。いつも一定の風速ではなくたえず変化しています、そよ風から強めの風、時折、突風(英語でガスト)も吹きます。

 

発電効率をあげるためには、羽根をつねに、吹く風に直角の方向に向ける制御が必要となる。

風が弱いと風車は回りません。しかし、強風や突風が吹くと、風車の羽根はまず破損するので風速を

みながら運転停止も必要です。発電できる風速は3~25m程度で、もし30mを超える風になれば、運転を停止させ、強風が吹く方向に対して、完全に横を向くように方向制御を継続します。

 

自分の経験でも、発電中に突風が吹き、直径30mの羽根がはずれ、回転しながら地上に落ちてききたときは生きた心地がしないほど怖かった。プレハブの観測小屋を、チェンソ-で切断するように完全に破壊された。

言いたいことは、風力発電は、強い風では発電が出来ず、弱い風でもダメということで

発電候補地の選定が非常に難しい。効率的な発電場所と言えば、砂漠か峠か、海上の3しかないと言い切れる。